プロペシアの正しい飲み方~用法・用量・飲み合わせ~

AGA(男性型脱毛症)の治療薬としてほぼ必ず処方されるのがプロペシアです。僕も4年におよび毎日飲んでます。そんな僕が1日何錠を飲めばいいのか、どのような飲み方がダメなのか、他の薬との飲み合わせに問題はないのかなど、プロペシアの正しい飲み方について説明しましょう。

ロペシアの服用は1日1回、何時でもOK

まず、プロペシアは1日1回、1錠を飲むように定められています。プロペシアには有効成分・フィナステリドが0.2mg含まれているものと、1mg含まれているものの2種類ありますが、成分の量だけの違いで、あとは同じです。

0.2mgと1mgの違いは、効果と副作用が現れる差です。
臨床試験によると、
・0.2mgは1mgに比べて若干効果が低い
・1mgは、0.2mgに比べて副作用の確率が若干高い

ということが分かっています。

クリニックでは1mgがスタンダードで使われています。クリニックによっては、最初は0.2mgを処方し、副作用などが無いか様子をみて1mgに引き上げる場合もあります。

服用時間は特に決まっていません。起床直後に飲もうが、就寝直前に飲もうが、基本的に効果は同じです。1日1回1錠という条件を守ってさえいれば、どんな時間に飲んでもOKなのです。

ただし、毎日だいたい決まった時間に飲むようにすることです。例えば、朝食後、消化器の活動が活発になっている時間帯などはどうでしょうか。この場合、たとえ飲み忘れても昼や夜に飲めばいいので、飲み忘れてしまう可能性が低くなるからです。

逆に「朝は忙しいから飲み忘れてしまうかもしれない」という人は、ゆっくりできる夜に飲むというのもありです。ただ、この場合、飲み忘れるとそのままになる可能性が高いというデメリットがあります。

いずれにしても、飲む時間に決まりがなくても、決まった時間に飲むようにする方が、服用を忘れてしまう可能性が低くなるでしょう。

ちなみに、医療関係者は錠剤を割って飲むのはダメだとしています。表面のコーティングの効果がなくなり、想定外のことが起きる可能性があるためです。

                

プロペシアの服用は1日1mgまでが推奨

では、プロペシアはどのぐらいの量を服用すればいいのでしょうか。医療関係者によると、フィナステリド(=プロペシアの成分)1mgが上限だとしています。

多く飲めば効果がアップするのではないかと思う人もいるかも知れませんが、かなり危険な考え方です。なぜなら、そもそもプロペシアには副作用があり、量を多く飲めば飲むほど副作用のリスクが高くなるからです。

プロペシアの添付文書には、副作用としてED(勃起不全)や精子減少などがおきる可能性があると明記されています。若年層の男性にとってはAGAと同レベルの悩みとなってしまいかねないものですし、パートナーがいるならば大きな障害となります。

このため、プロペシアの服用量については、AGAクリニックできちんと問診と血液検査と受けてから医師の指示に従った方がいいでしょう。相手はAGA治療のプロですから、副作用のリスクができるだけ減らせることを考えて処方してくれます。

間違ってもやってはいけないのは、飲み忘れた次の日に2錠を服用することです。そもそも1mgを超えるフィナステリドを服用することは、禁止されているのです。もし飲み忘れてしまっても、次の日の服用量は1錠にしましょう。

飲み忘れるとどうなる?中断したらどうなる?<

毎日飲んでいると、時にはプロペシアを飲み忘れてしまうこともあるでしょう。そのようなとき、どんな影響が出てしまうのでしょうか。

まず、1日飲み忘れたぐらいでは、ほとんど影響は出ません。1日飲まなかったぐらいでは、有効成分のフィナステリドがすべて体外に出てしまうようなことはないからです。

フィナステリドは基本的に、24時間で体外に排出されます1が、一部は24時間が過ぎても体内に残っています。このため、1日飲み忘れたぐらいなら大きな影響は出ないのです。

むしろ上に書きましたように、飲み忘れた次の日に2倍の量を服用する方が問題です。飲み忘れてしまったときは「1日ぐらいなら仕方ない」とあきらめ、今後は注意するようにした方がいいでしょう。

では、プロペシアを飲むのを中止した場合にはどうなるでしょう。答えは簡単、治療開始前と同じようにハゲてしまいます。急激にではありませんが、徐々に薄くなっていきます。

AGAは男性ホルモンから作られるDHT(ジヒドロテストステロン)という物質が原因です。プロペシアはDHTの生成に必要なⅡ型5α-リダクターゼという酵素の働きを抑えることで、DHTの生成量を減らしているのです。

もしプロペシアの服用をやめてしまうと、有効成分のフィナステリドが体から抜け、服用前と同じ量のDHTが生成されるようになります。このDHTの働きによって抜け毛が増え、元の木阿弥となってしまうというわけです。

繰り返しますが、プロペシアは1日2日飲み忘れたぐらいでは問題ありません。ただ、長期にわたってプロペシアの服用をやめると、頭髪が再び薄くなってしまうということは肝に銘じておいた方がいいでしょう。

他の薬との飲み合わせは問題ない?<

一般的に医薬品には「使用禁忌」なるものがあります。ある薬と一緒に使用してはいけないということで、医療機関では使用禁忌を守って処方しています。

では、プロペシアの場合はどうなのかというと、実は使用禁忌についての記述はありません。つまり、どのような薬と一緒に飲んでもOKなのです。

プロペシアは毎日飲む必要がありますが、時には風邪を引いてしまうこともあります。そのようなとき、風邪薬をプロペシアと一緒に服用しても問題ないです。

ミノキシジルの内服薬であるミノキシジルタブレットとの併用も問題ありません。

面白いのは、プロペシアの副作用でEDの症状が出た場合、ED治療薬のバイアグラを一緒に処方しているクリニックがあるんです。プロペシアの影響で勢力が減退してしまっても、バイアグラによって勃起力をキープすることができれば、性生活に影響を与える可能性が低くなるというわけです。

プロペシアを飲む際に「副作用が怖い」と感じている人は多いでしょうが、AGAクリニックの言うことを守って服用している分には危険性の高くない薬だと言えます。ただ、稀ですが、プロペシアに性欲減退・EDなどの副作用があるのは事実なので、服用に当たってはAGAクリニックの指示に従って安全で安心な治療を続けましょう。

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