プロペシアの副作用と確率。服用中の子作りついて
プロペシアは副作用があるって本当?
プロペシアは薄毛の原因となる悪玉男性ホルモンの発生を抑制する薬です。プロペシアを使う前に知っておきたいリスクをメーカーが公開しているデータをもとに検証します。
まず、プロペシアについて簡単におさらいです。プロペシアは世界60カ国以上で承認されている薄毛治療の薬で、日本ではMSD株式会社が販売を行っています。プロペシアは販売名であって中身(成分)は「フィナステリド」です。
AGAは、男性ホルモンの一種である「ジヒドロテストステロン(DHT)」という悪玉男性ホルモン物質によって、引き起こされています。髪がジヒドロテストステロン(DHT)の影響を受けることで薄くなった状態を、AGA(男性型脱毛症)といいます。
薄毛の原因物質「ジヒドロテストステロン(DHT)」は「テストステロン」と「Ⅱ型5α-リダクターゼ」という酵素が結合して生まれます。プロペシアに含まれる有効成分フィナステリドは「Ⅱ型5α-リダクターゼ」という酵素の働きを阻害し、悪玉男性ホルモンを作らせない働きがあります。その作用で髪の成長を阻害する原因を取り除きAGAを改善させます。
これがプロペシアがAGAの改善に効果が出る理由ですね。ここから副作用についてです。
臨床試験の結果、数%の患者に男性機能と肝機能障害の副作用が報告されています。次から症状と確率を説明します。
プロペシアの副作用と起こる確率
プロペシアを日本で販売しているMSD株式会社が公開しているデータを見てみると、臨床試験(実際に医療現場で使用する前の安全性と効果を確認する試験段階)では、279例を検査対象のうち11例(4.0%)において、14件の副作用が認められました。その症状は「リビドー減退(つまり制欲減退)」と「勃起機能不全」です。
その後、実際に医療現場で3年ほど用いられた「使用成績結果」では、943例中5例の0.2%に「リビドー減退」と「肝機能障害」の副作用が認めらました。
↓ MSD株式会社によるプロペシアの添付文書
臨床試験時の副作用発生確率は4%。単純計算では100人いたら4人に起こりえる。1,000人いたら40人に起こりえるという確率です。
4%のわずかな確率で起こりえる副作用。どの薬にも必ず副作用の注意はありますが、プロペシアの副作用の注目される点は、「肝機能障害」と「男性機能不全」です。
データを見ると、頻度は不明で肝機能障害があり、1~5%未満の確率でリビドー減退(性欲減退)がおこり、1%の未満の確率で以下の男性機能不全が起こる可能性があります
・勃起機能不全
・射精障害
・精液量減少
肝機能障害は、市販の医薬品の副作用の注意欄でも目にする機会が多い副作用です。薬の成分は肝臓で分解されるため、肝臓に負担がかかります。内服薬を常用し続けることで肝臓には慢性的な負担がかかるので、定期的な血液検査など、経過観察を行なっていくことで防ぐことができます。
プロペシアの副作用が問題視される理由をここから説明します。
男性機能不全の副作用には、注意書きが添えてあります。 注2)精液量減少は「本剤の投与中止後に、精液の質が正常化又は改善されたとの報告がある」とありますが、 注3)勃起機能不全と射精障害は「市販後において、投与中止後も持続したとの報告がある」とあります。↓↓↓
勃起機能不全と射精障害が起こった患者のうち、薬を辞めてもその副作用が続いてしまったということ。
これは、「ポストフィナステリド症候群」という薬を辞めてもプロペシア(=フィナステリドの)副作用が続いてしまう後遺症と指摘されています。
日本国内では、ポストフィナステリド症候群と言う後遺症があると知られたのが、2012年頃になります。海外でプロペシアの服用を中止した後に、副作用が改善されずに後遺症として残ったことが雑誌やネットニュースで紹介されたことをきっかけに幅広く知られる事となりました。
ポストフィナステリド症候群という後遺症は、性欲減退や勃起機能不全、うつや不眠などが報告されています。ポストフィナステリド症候群は現時点では治療法がないのが現実です。
すごく恐ろしい後遺症です。ですが一方で、それらは本当にフィナステリドの副作用なのか。完全に因果関係がはっきりしない理由もあります。
プロペシアの臨床試験は「二重盲検法」という手法が用いられています。「二重盲検法」とは、本物の薬と飲むチームと、偽薬(中身は何も成分が含まれていないが見た目はそっくりの薬)2つのグループに分けて、薬の効き目と安全性を試す方法です。 偽薬を飲んでいる患者は、それが偽薬なのを知らずに、本物を服用するチームと同じ条件で続けるそうです。
勃起機能不全、性欲減退を訴えた患者は、プロペシアの偽薬を飲んでいた人の中にも一定数いました。偽薬には何の成分も含まれていなかったのにです。つまり、偽薬を飲んでいたのに「自分は薬を飲んでいる」と思い込んでいただけで男性機能障害がでていただけのた人もいたのです。
そのため、プロペシアの副作用とされる男性機能不全は、医学的に根拠がないと考える人もいます。ですがプロペシアを服用して男性機能不全を訴えた患者もいたわけですので、薬の説明書に副作用の症状として記載されています。
私個人的には、「薬にはどの薬にも作用と副作用があるもの。薬は飲み始めて調子が悪いなと感じたら、すぐに医師に相談し服用を辞めれば良い」と考え服用をしました。というよりも、クリニックでは血液検査もされて肝機能が正常であることも分かりましたし、男性機能不全はわずかな確率と説明されていたためとほとんど気にしていませんでした。
私はフィナステリドとミノキシジルを2年以上服用していますが、特に体調の変化はありません。副作用をあまり気にしすぎない方がよいと考えますが、プロペシアの処方は知識と経験豊富な医師のもと、自己責任で使用してください。
プロペシア服用者は献血できない理由
プロペシアを服用中、気をつけないといけない点が「献血ができない」こと。そして、妊娠中や授乳中の女性の血液中にプロペシアの成分フィナステリドが混入しないようにすることです。
プロペシアは服用後、肝臓によって代謝され、主成分であるフィナステリドが血液に吸収されて体内に運ばれます。つまり、服用中の自分の血液にはフィナステリドの成分が含まれているということになります。
フィナステリドは薄毛の原因である悪玉男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」が発生するのを、阻害する作用があります。DHTは思春期以降の男性に対しては脱毛を促すなど薄毛の原因となりますが、胎児にとっては陰茎、陰嚢といった男性器を分化させる大事な役割があるホルモンです。
プロペシア服用中の男性の血液が妊婦に輸血されることで、胎児のDHT発生が阻害されてしまい、性器の成長に異常が起こる恐れがあるのです。胎児の奇形や機能器官不全になるといった不安が、拭い去れないのだそうです。
そのため妊婦、授乳中の女性に輸血されてしまう可能性のある輸血は禁止されています。日本赤十字社東京都赤十字血液センターホームページ内の「献血の基準-ご遠慮いただく場合」の欄では、プロペシアを服用中は1ヶ月間輸血を遠慮ください。と明記されています。
これらの理由で、女性はプロペシアに触れてはいけないとされています。家族に妊娠中・授乳中の奥さんがいる場合は、保管や取り扱いに要注意です。
プロペシアは子作りに影響するか?
プロペシアを販売する MSD株式会社のフィナステリドに関するデータの中に、海外の試験で、血液中にフィナステリドの成分が精液中への移行量は極めて微量(投与量の0.00076%)であった。とあります。
先ほど説明しましたが、フィナステリドは薄毛の原因である悪玉男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」が発生するのを、阻害する作用があります。DHTは思春期以降の男性に対しては脱毛を促すなど薄毛の原因となりますが、胎児にとっては陰茎、陰嚢といった男性器を分化させる大事な役割がある必要なホルモンです。
極めて微量でもフィナステリドが精液に移行すると聞くと、妊活中の場合気にされる方が多いのではないでしょうか?万が一、フィナステリドがDHTを阻害してしまったら胎児になんらかの影響がでるのではないか…。プロペシアを服用しながら子作りをしてなんら問題なかったケースもあるそうですが、妊活中はプロペシアの服用は辞めた方が良いと考えます。献血できない期間が1ヶ月と定められている通り、プロペシアの薬効は1ヶ月で切れます。薬の服用をやめてひと月成分は抜けるので、子作りはそれ以降で始めればOKです。
服用に関して、AGA専門クリニックの医師に相談したり、パートナーと相談の上服用するか中断するか決めることをオススメします。私はまだ子作りはしていないのですが、子作りの最中は服用をやめるつもりでいます。無事父親になれたらプロペシア服用を再開するのが良いと考えています。その間はミノキシジルの外用薬でキープするつもりです。
飲んでいて副作用が出たら
プロペシアは早くて3ヶ月で作用が出ますが、通常6ヶ月以上投与することが必要で、効果を持続させるためには継続的に服用することが必要な薬です。薄毛治療に副作用が出たらどうすれば良いのか考えます。
まず、そもそも「副作用が起こるリスクを減らしておくこと」が重要です。そのためにはAGAの専門クリニックの受診をオススメします。
副作用が出ないために、AGA専門クリニックがすること
・副作用についての事前説明
・問診・血圧測定・血液検査・遺伝子検査 ←遺伝子検査は任意
・月一回の通院で、体調の変化はないか診察しながら治療を継続できる
・万一の場合、専門医の紹介ができる体制がある
皮膚科では血液検査をしないところが多いので注意が必要です。また、最初からいきなり素人知識で「通販サイトでプロペシアの個人輸入」を行って服用を開始することはリスクが高すぎるので決してオススメしません。
日本国内で医薬品医療機器等法により、販売等されている医薬品については、それを適正に使用したにもかかわらず重大な健康被害が生じた場合に、その救済を図る公的制度(医薬品副作用被害救済制度)があります。しかし、個人輸入された医薬品による健康被害については救済対象となりません。つまり、個人輸入の薬で何か起こった際に高額な医療費がかかっても国は知らないよってことなのです。全額自腹で高額な治療を受けることになりかねません。
副作用が起こらない発毛方法は?
ここまで「男性機能不全」などプロペシアのリスクを説明してきました。副作用がすごく気になる場合、他の治療法を選択するという手段もありますのでみていきます。
育毛剤
ネット検索すると、副作用の心配がない育毛剤を推奨するサイトが多くありますが、育毛剤で発毛するものだと勘違いしないように気をつけてください。育毛剤はあくまで抜け毛を減らす効果があるもので、発毛効果は期待できません。育毛剤は「現状維持のため」と捉えるといいと思います。
メリット…副作用の心配がない
デメリット…抜け毛予防効果はあるが、発毛効果は期待できない
HARG療法(ハーグ療法)
HARG療法は、毛母細胞に直接働きかけることで髪に成長のスイッチを入れる再生医療。一定期間の治療が終了して発毛効果が見られた後は、頭皮が若い状態になり、毛周期が正常化した状態であるため、持続的な効果を発揮できます。
メリット…一度発毛効果が得られた毛根からは、持続的に抜けてもまた毛が生える
デメリット…新しい治療法のためクリニックが少なく費用は高額
<費用>最大手HARG治療センターの場合5年で192万円
※ちなみにAGAクリニックは5年で750,000円程度です
植毛
自分の髪の毛を頭皮の髪の毛が薄い部分に「移植」する方法です。自毛と人工毛の移植がありますが、自毛植毛の場合、髪の毛を生きている毛包ごと移植するため移植後の髪の毛は抜け落ちてもまた自然に生えてきます。
メリット…自毛植毛の場合、一度発毛効果が得られた毛根からは、持続的に抜けてもまた毛が生える
デメリット…一度に手術すると周囲にバレやすい。術後は頭に一日包帯を巻かないとならない。費用は高額。
<費用>最大手アイランドタワークリニックの場合薄毛の程度に応じて68~200万円
漢方薬
東洋医学的に見ると毛髪はただ単に皮膚の上に生えているのでなく、発生学的には、皮膚がそこだけ変形して毛髪という形になったもの。つまり皮膚の一部と捉えられます。皮膚は体の内側の状態が現れているため、不調の原因に合わせた漢方薬の処方で身体の内側から整えて薄毛を治すというものです。私は漢方薬で薄毛治療をしたという人に出会ったことがありません。薄毛治療といううよりも、体質改善に近い感覚なのだと思います。信頼できる漢方薬局や、漢方も扱う薄毛専門クリニックを受診してください。
メリット…生薬を用いるので身体に優しい
デメリット…漢方薬はそもそも効果が穏やかで劇的な改善例は聞いたことが無い
まとめ
プロペシアは継続服用が前提の薬です。プロペシアの主成分であるフィナステリドは薄毛の進行の原因を抑えているだけで、根本的に治しているわけではないためです。現在は根治できる治療薬はありません。そのため、薄毛を対策し続けるためには、極端な話一生プロペシアを服用する必要があるのです。
治療中は、経過観察をしてくれる医師がいるクリニックを選べば必要以上に副作用を気にする必要はありません。私はプロペシアを飲んで薄毛を克服し本当に良かったと思っています。あなたも後悔の無いよう、自分にとって一番良い選択肢を自己判断してください。
薄毛はAGAクリニックで治療すれば本当に治ります
「薄毛は治らない」とか「産毛が映える程度で治ったことにされる」などは過去の話です。 ここ数年でAGAクリニックが躍進し、薄毛は治る時代になりました。著しく発毛し克服する人が後を絶ちません。
こんな時代に、育毛剤で時間を浪費するのは非常に勿体ないです。 無料カウンセリングを利用すればタダで自分の症状を診てもらえますので、行かない理由はありません。 手遅れになる前に、1日も早くお勧めします!
↑【半年経過中】現在・AGAヘアクリニックで遠隔治療中の友人。動画で嘘偽りない発毛具合をじっくりご覧下さい。半年でここまで改善、今後も治療を継続。遠隔治療で岡山県の自宅にいながらの成果です。 治療を受けているクリニックはAGAヘアクリニック
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